ガンダムセンチネルシリーズというマイナーな作品?が初出で、アニメではガンダムUCで登場した機体でもあります。カラーはグレイに統一され、実在の戦闘機のようなイメージですね。個人的にはかなりお気に入りのMSです。制作途中の写真が無く申し訳ないのですが、覚えている範囲で制作の過程や感想などを書いていきたいと思います。
キットとしては、プレバン専売が「C1」、一般販売されているユニコーン版が「A1」です。装備や一部デザインに違いはありますが、素体としては全く同じです。今回記事にしているのは「C1」になります。

ゼータプラスは全体がグレーで色のメリハリがつけにくく、模型映えが難しいモチーフだというのが最初の印象でした。さらにグレーというのは意外と奥が深く、これまで何度も失敗してきたので、個人的には鬼門でもありました。それらの経験を活かし、なかなか良い作品になったかなという感じです。





ウェーブライダーに変形させる
HGUCのゼータプラスは、組み替えによってウェーブライダーに変形できます。
完全変形もロマンがあっていいですが、個人的には組み替え変形が最適解という感じがしますね。
特に、Z系ように複雑な変形機構をもつ機体は、無理に完全変形を目指すと強度の問題などで扱いづらいキットになってしまうので…。まぁ塗装してしまうと、どのみち変形はさせないのですが。
でも今回は撮影のために頑張って変形させてみます!

見事にバラバラです。ウェーブライダー用のベースフレームに、これらのパーツをくっつけていきます。頭部、ボディ、ショルダーアーマーは使用しません。塗装を剥がさないように、慎重に作業して…なんとか変形完了!



さすが組み替え変形だけあって、抜群のプロポーションです。また、専用フレームに固定されているのでグラつきもなく、非常に安定しています。基本的にはZガンダムと同じ変形機構ですが、より自然な変形が実現できるようデザインされていますね。モノトーンカラーと可変ウィングが相まって、F14っぽさが際立ちます。
特にC1は、ビーム・スマートガンの長い砲身のおかげで、よりスタイリッシュ見えます。背面(底面)からみたアングルも、たまりませんね!
工作:脚部の合わせ目処理
このキットはどういうわけか、結構イジワルなパーツ割りになっています。
最も苦戦するポイントは、スネとふくらはぎに当たるパーツです。変形の都合上このようなパーツ割になったのだと思いますが、それにしても異常に合わせ目が消しづらいです。下図の赤い線でパーツが分割されています。

⬇️こいつが犯人です!

⬇️説明書の作成見本では段落ちモールドとして割り切って作っているのですが、個人的に納得できませんでした。なので、下図の赤線のところでパーツをカットし、切り離したパーツ同士を接着(青い線の箇所)し、合わせ目を消してから付け直しています。本来なら脚部内側にあるフィンも1枚にしたいところでしたが、今回は諦めました…。

⬇️組み立ての都合上、左図のようなパーツ分割になり、どうしても合わせ目がでてしまいました。なので、右図の位置にモールドを追加してごまかすことに。「最初からそういうデザインだったんだよ!」と自分に言い聞かせるためです…。

他にも、プロペラントタンク、ウィングスタビライザー、ビームスマートガンなど、それなりに合わせ目を消すところがありますが、脚部さえ乗り切ればそんなに難しいところはありませんでした。
塗装:グラデーションの色選び
ベースは暗いブルーグレー系で塗装し、ハイライト部分をウォームグレー(黄色っぽいグレー)にすることで、灰色一色の面に表情をつけました。グレーだと特にこの差が際立つという印象です。写真では色味の差がわかりづらいので、図にしてみました。左図が無彩色、右図が色味を入れたグレーのグラデーションです。
青と黄色は色相環上で対極の位置にあるため、より色のメリハリがつきやすいです。また、ハイライトのグレーが黄色っぽいと、微かに日光が当たっているような印象にもなります。

スリッパの差し色部分はブルーのグラデーションですが、ボディのように暗い色から青を塗り重ねていくと、ベースの色を残した部分が暗く沈んでしまうため、彩度が高めの青を全体に塗ってから、明度の少し高い青で塗り重ねていきます。写真だと全然わからないですね…。

これもイメージ図にしてみました。左図が暗い色を下地にした場合で、右図が鮮やかな色を下地にした場合です。上から吹く明度の高いブルーが下地の彩度を下げる(白が入っているため)ので、いい具合になります。最終的にはエッジに彩度の高い青を吹いたりなど、微調整しています。先にハイライト色を全体に塗ってから、彩度の高い青でエッジを塗る方が簡単だったかもですね。

塗装:レドームのマスキング
ゼータプラスはほぼ2色なので、塗装に関してあまり語る部分がないのですが、ビーム・スマートガンのレドームは1パーツで、塗り分けが面倒でした。一応、私がやった方法を図解しておきます。


中央のメカ部が凸状態になっているため、マスキングの順番が面倒なことになります。レンズの部分は市販の丸型マスキングテープを使用し、その他は細切りにしたマスキングテープなどで対応しました。ちっちゃいので老眼にはキツイです…。
最後にメタルROBOT魂と比較!
組み替え変形が最適解だなどと言いつつ、やはり完全変形へのロマンは忘れらないというのが人情です。
というわけで、最後に完全変形ゼータプラスくんと比較してみます。

メタルROBOT魂はさすがのディティールです。迷彩塗装も入っており、情報量モリモリですね。とはいえ、比べてみてもHGUCのプロポーションがかなりイイと感じます。特に胸部から腰部にかけてのシルエットは、変形を割り切ったHGUCのほうがまとまっている気がします。

背面はこんな感じ。うーん、甲乙つけがたいですね。

最後にウェーブライダー形態の比較。完全変形でここまでのプロポーションを再現したメタルROBOT魂さん、さすがっす。専用パーツを使ったHGUCも良いですが、変形機構がチラ見えするROBOT魂もまたステキです。
でもまぁ、苦労させられたHGUCくんの方がカワイイということで。
以上となります。冒頭で述べた通り、ゼータプラスはもしかしたら最も好きかもしれないMSの一つです。キット自体のデキも素晴らしいのですが、脚部のパーツ割ははなんとかならないものか…と感じてしまいます。次作るときは、アムロカラーに塗って並べたいですね。あとは…1/144 Ex-Sのリバイブ版ををなんとか…お願いしますッ!

