【読むゲーム】FFT イヴァリースクロニクル：Part5

アルマの行方を気にしながらも、ラムザは戦禍拡大を阻止しようとします。停戦交渉のためゼルテニアへ向かったラムザは、そこでディリータから教会の計画の全貌を聞かされます。一刻の猶予も許されない中、ラムザはベスラ要塞での水門開放により、両軍の全面衝突を間一髪で防ぐことに成功します。しかし、その膠着状態さえもディリータの深謀遠慮に組み込まれ、教会の目論見は土壇場で崩れ去ります。ひとまず窮地を脱したラムザは、アルマを取り戻すため、エルムドア侯の居るランベリー城へ向かいます。

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ランベリー城内では、エルムドア侯爵とヴォルマルフが密談をしていました。エルムドア侯爵は、聖石スコーピオがマラークを蘇らせたことについて言及します。ヴォルマルフは、聖石が必ずしもルカヴィ化を伴うものではないことを把握しているようでした。

エルムドア侯爵は、「血塗られた天使」が復活すれば聖石を増産することができ、仲間を増やせると言います。復活には「依代」と「聖天使の魂」が必要で、その「依代」がアルマのようでした。残る課題である「聖天使の魂」は、「死都ミュロンド」という場所にあり、その入口を探す必要があると言います。

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一方、ランベリー城へ到着したラムザたちは、それを迎え打つエルムドア侯爵と対峙します。あくまで聖石の譲渡を求めるエルムドア侯爵でしたが、相手がルカヴィだと知っているラムザに迷いはありませんでした。旧知であったエルムドア侯とオルランドゥ伯は、互いに認め合いながらも剣を交えます。

エルムドア侯爵は、ルカヴィを倒そうとするラムザの行動もまた「飽くなき欲」だと言います。それを成せず倒れれば、魂が闇に惹かれてルカヴィ化を招くのだと。それは、民に寄り添って平和を求めたエルムドア自身のことでもありました。エルムドアはラムザたちを倒すため、聖石の力で「死の天使ザルエラ」に変貌します。

するとその時、神殿騎士のメリアドールが部屋を訪れます。彼女は目の前の事態に驚愕し、ラムザが言うルカヴィと聖石の話が事実だったことを理解します。ラムザは、ウィーグラフやドラクロワ枢機卿も同じようにルカヴィと化したこと、そしてイズルードがその事実に気づいて討ち死にしただろうことを伝えます。それは同時に、彼女の父であるヴォルマルフも、既にルカヴィである可能性を示していました。

エルムドアは、力を求めることを否定するラムザに、ベオルブ家自体が力そのものであることを指摘します。その言葉に、メリアドールは「力の質」の問題だと反論します。イズルードの悲惨な死体を目の当たりにしていた彼女は、その殺し方が享楽的であったことに怒りをあらわにします。メリアドールと共に戦うラムザたちの前に、ザルエラは「救済」の言葉を残しながら倒れます。

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ラムザはメリアドールに状況を説明しながら、ルカヴィの絶大な力を表立って使わない理由に疑問を感じます。不死身の怪物というイメージを保持すること以外に、なんらかの目的があるのではと考えます。

そして、ザルエラが残した「救済」という言葉にも違和感を覚えます。メリアドールは、力を欲する者に聖石を渡すことを意味しているのではと言います。もしそうだとすれば、聖石によって顕現するルカヴィ、つまり彼らの仲間を増やすことにもなります。メリアドールは、教会から自身に託された聖石をラムザに預けると、同行を願い出ます。

メリアドールは、ヴォルマルフが皇都ミュロンドに居るはずだと言います。そして、ヴォルマルフが聖石をダイスダーグに渡したという事実を伝えます。ラムザは状況を確かめるべく、ダイスダーグの居るイグーロス城へ向かいます。

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ゴルターナ公の暗殺を知った城内は混乱を極めていました。オルランドゥ伯の命でオヴェリア王女の元に向かったオーランは、暗殺犯の養子であることから、ゴルターナの騎士たちに追われていました。満身創痍でオヴェリアの元を訪れたオーランは、暗殺が教会の陰謀で、オルランドゥ伯が無実であることを訴えます。

そのとき、部屋の扉が開かれます。そこに現れたのは、ディリータとバルマウフラでした。そして、オーランの言っていたことを裏付けるように、ディリータは事の真相を話します。オヴェリアは、全てを利用しようとするディリータに憤りますが、誰からも人として扱われない彼女にとって、唯一の拠り所がディリータであることも確かでした。

ディリータはオヴェリアに部屋から出るように言います。しかし彼女は、それに従うフリをし、物陰で聞き耳を立てていました。オヴェリアが退出したと見ると、オーランは自分を殺すようディリータに言います。しかし、ディリータはそれを断ります。その理由は、オーランを自分の臣下にするためだといいます。提案を拒絶するオーランに、ディリータは真の目的を明かします。

それは、自身がゴルターナ公の意志を継ぐ形で、他の勢力すべてを倒すというものでした。そしてイヴァリースを平定し、新たなオヴェリア王女の国を立てるというのです。

ここまでの戦乱は、貴族達と教会の権力争いに原因がありました。確かにオーランはゴルターナ陣営の立場です。しかし彼はオルランドゥ伯と同様、真の平和を望む者でもあり、これまでの密偵としての行動も、ゴルターナ公を勝利させるためのものではありませんでした。また、彼自身がオヴェリアの王位継承を望む者でもあります。
争いの元凶である権力者たちを全て倒し、平民出のディリータが王位に就いてオヴェリアが王となる──というストーリーは、皮肉にも彼が望む者全てを内包していました。それを知り、理解してしまったオーランに、ディリータの正義を否定することはできませんでした。

ディリータの告白を聞いたバルマウフラは、懐の短剣に手をかけます。彼女はディリータの監視役として教会から派遣されており、裏切るようであれば殺すように命令されていたのです。物陰でディリータの話を聞いたオヴェリアは、慌てて退室します。
バルマウフラの本当の任務を知っていたディリータは、彼女を挑発します。しかし全ての話を聞き、その正当性を理解したバルマウフラは、暗殺の実行を躊躇します。また、少なからず湧いた情も判断を鈍らせていました。ディリータはそれら全てを理解した上で、彼女に話を聞かせたのです。

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一方ザルバッグは、ダイスダーグに対する疑念を深めていました。ラーグ公が暗殺される直前、父であるバルバネスを手にかけたのもダイスダーグだと聞いたためです。それを確かめるため、ザルバッグは父の墓に向かいます。そして、そこに生えていたキノコを、同行した薬師に鑑定させます。薬師は、それが「モスフングス」という「死体にしか生えないキノコ」だと言います。

ベスラ要塞への侵攻の際、ダイスダーグの協力者が北天騎士団に撒いた毒も「モスフングス」の粉でした。墓に生えたモスフングスは、ダイスダーグがその毒でバルバネスを徐々に弱らせ、死に至らしめたという状況証拠でした。ザルバッグは、ダイスダーグの父親殺しを確信し、落胆します。

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イグーロス城へ戻ったザルバッグは、ダイスダーグに怒りをぶつけます。主君殺しに加え父殺し、しかも毒殺とあれば、ベオルブ家の人間として許すわけにはいきません。ダイスダーグは、騒ぎを聞きつけた騎士達に、乱心したザルバッグを捕えるよう命令します。

そんな状況の中、ラムザたちが到着します。ザルバッグはラムザが真実を言っていたことを知り謝罪すると、父バルバネスの死がダイスダーグの手によるものだったことを伝えます。

ダイスダーグは、戦後弱体化した王家に代わり、軍事力を持つベオルブ家が台頭するのは当然だと主張します。もはや説得は不可能だというザルバッグの言葉に、ラムザは兄を手にかけることを覚悟します。

ザルバッグとラムザによって倒れたダイスダーグは、渡されていた聖石を発動させ、「憤怒の霊帝アドラメレク」に姿を変えます。そして自ら父殺しを認め、自身の才能を活かしきれない武門という立場に不満があったと本音を漏らします。

そしてルカヴィの力でザルバッグを殺めると、続けてラムザに襲いかかります。

ダイスダーグは、自分が聖石に頼るハメになったのは、ラムザに追い詰められたせいだと責任転嫁します。話も通じず、厄災そのものとなったダイスダーグを屠るのに躊躇はありませんでした。ラムザはアドラメレクに引導を渡します。

戦いを終え、ラムザは改めて状況を理解します。ラーグ公とゴルターナ公は力を失い、残る勢力はグレバドス教会だけとなっていました。ベスラ要塞での決着は先延ばししたものの、結果としては教会の台頭を許す形となっていたのです。自身がベオルブ家を継ぐ可能性も考えますが、異端者の烙印が障害となる上に、根本的な解決にもなりません。ラムザは自分の意志と正義を信じ、独立して行動することを決めます。

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一方ヴォルマルフは、「血塗られた天使」の復活のため、なりふり構わず行動を起こし始めます。依代であるアルマを手に入れた今、必要なのは「聖天使の魂」のみでした。その在処である「死都ミュロンド」の入口を知るため、ヴォルマルフは教皇フューネラルを剣でひと突きにし、強引に聞き出そうとします。

ヴォルマルフは、教会の陰謀に加担していたのは聖石を集めるためであり、ラムザに多くの聖石を奪われた以上、もはや手を組む必要はないと言います。追い詰められたフューネラル皇帝は、死都ミュロンドの入口が、オーボンヌ修道院の最下層にある魔法陣だと白状します。

しかし、魔法陣には封印が施されており、それを解く必要がありました。皇帝は封印の解き方までは知らず、その鍵がゲルモニーク聖典にあるかもしれないと言います。
皇帝の言葉を聞くと、聖典を持つラムザと接触するためにこの場を後にします。

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アルマを助けるために皇都ミュロンドに到着したラムザを、ヴォルマルフが待ち受けていました。是が非でも聖典が欲しいヴォルマルフは、聖石と聖典を渡せばアルマを引き渡すと言います。ラムザは、ひとまず聖典だけを渡し、アルマの無事を確認しようとします。

しかしヴォルマルフは、もはや聖石は不要だといい、交渉を無視して襲いかかってきます。
ラムザたちの強さに驚きを隠せないヴォルマルフは、その力の源が「聖石による光の加護」なのではないかと漏らします。もしそうであれば一筋縄ではいかないと、一時退却をします。

ヴォルマルフを見失ったラムザたちは、城内で息も絶え絶えな教皇フューネラルを発見します。教皇は、ヴォルマルフの行き先がオーボンヌ修道院の地下にある「死都ミュロンド」であり、それを止めるように告げると、息絶えます。

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