メガロマリアシリーズ『ルビーアイ』

Modeling

発売当初からその美しさに惹かれて購入はしていたものの、どのように作るべきか思いつかずに放置していたルビーアイを作成しました。今回の制作は、マイスター関田さんの助言を元に制作しております。気になる方は、ぜひワークショップに参加してみてくださいね。


初心者でも手軽に組める完成度の高いキット

制作にあたって「迷った点」は、むしろ「迷うところがなかった」ことです。パーツ分けや精度、カラーリングについても完成されており、普通に塗れば問題ないクォリティのものが仕上がります。なので、工作については語る部分は特にありません。合わせ目は頭頂部、太ももの横、武装に出ますが、今回は頭頂部以外はそのままにしております。


下地の違いで表現する「2つの白」

唯一気になっていた点は、ベースの白についてです。
今回は関田さんのアドバイスに従い、装甲(服)にあたる部分と、肌にあたる部分で色味をや質感に差をつけるという方向性としました。説明書の作例ではあまり見分けがつかないのですが、イラストでは若干色味に差がついているためです。全体的にが同じ白でも問題ないとは思いますが、やはり何か課題を設けたいというのがモデラーのサガというやつです。

装甲(服)の部分はシルバーを下地にすることで硬質感を出し、肌に相当する部分についてはピンクを下地に、温かみ(赤み)と軽さのある白にしていきます。この二つ白を併用することで、全体のメリハリをつけようという作戦です。

ピンクの下地は「マイザーピンク」です。とても鮮やかなマゼンタに近いピンクです。汎用性が高い良い色ですね。シルバーの下地は、クレオスのSM206「スーパークロームシルバー2」です。ちなみに、8番シルバーを下地にすると、上塗りした塗膜の定着が弱くなります。

下地の塗装が完了したら白を重ねていきます。今回はツヤの出やすいEXホワイトを使用します。存在は知っていたのですが、いつもはアルティメットホワイトやピュアホワイトを使用していたため、初チャレンジでした。


白を塗装していく

ベースの塗装が完成したなら、あとは白を重ねるだけ…と、安易に考えていたのですが、これが最大のつまづきポイントでした。特殊な技術を求められることはないのですが、塗装技術の基本が試された気分です。
私がぶつかった問題は主に下記の3つです。塗装途中の写真がなくてスミマセン…

❶色味の統一

下地の差が大きいと色の幅が広がり、塗り重ねの塩梅でパーツごとの白を揃える難易度が跳ね上がる。また、白を載せすぎると黄色に寄ってくる。

❷嵌合(クリアランス)

重ね塗りで塗膜が厚くなるため、色分けパーツの接合面やジョイント部は、あらかじめマスキングしておく必要アリ。

❸希釈と塗膜

白を薄く重ねていきたいが、シャバシャバすぎると表面張力でエッジに乗らず、また平面分の角には溜まりができる。希釈具合やエアブラシとパーツの距離、角度などを微細にコントールが必要。

下地にマイザーピンクを使うことは関田さんのアドバイスなのですが、なぜ赤ではなくピンクなのか、やってみて理解できました。白は普通に塗ると若干黄色味を帯びます。もし「赤」を下地にすれば、黄色の要素が強調され、ウォームホワイトに寄っていきます。シルバーを下地にした白がクールホワイトに寄るため、バランスが取りづらいということです。なるほどです…。


茶色部分とクリアパーツのお手軽処理

茶色の部分は、全体の色味に合わせ(全体にピンクや赤が多いので)、若干パープルに寄せて調色しました。塗装しました。ハイライトはベースのブラウンにイエローカーキを混ぜたもの軽く吹いただけです。全体的にライトな仕上がりにしたかったこともあり、グラデーション自体は控えめにしています。

ハンドパーツは軟質素材なので、塗装前にプライマーを吹いています。塗装が剥がれづらくなるので、一つあると非常に便利です。

クリアパーツの処理も悩んでいましたが、今回はクリアパーツを生かしました。ただ、バックパックのクリアパーツは構造(ダボなど)が透けて見えてしまうため、ここだけはメタリック塗装としました。下地にブラウンで塗装し、その上からSM201「ファインシルバー2」を極薄で載せる。さらにクリアレッドでコートします。この方法もワークショップで教わりました。とても美しい赤に仕上がります。

ブラウンに重ねるシルバーは、多く吹けば拭くほど、仕上がり時の彩度は下がっていきます。また、クリアレッドを多く吹くと、下地のメタリックが死んでいき、明度も彩度も落ちます。塩梅が大事ですね。


あとは組むだけ。完成!

塗装が終わったらパチパチ組むだけで完成。色分けのためのマスキングは一切不要で、とても組みやすく、可動域も素晴らしいです。昨今のガンプラより作りやすいかもしれません。

それにしても、白にここまで苦戦したのはじめてかもしれません。しかし、調色だけでは得られない色味や質感の差を感じることができました。


このキットに目を惹かれたのは、独創的なデザイン性です。メカとアンドロイドのハーフとのような落とし込みで、どこかRPGのキャラクター(ヒーラー枠)のようでもあり、ペルソナシリーズやファイブスター物語に通ずる美しさがあります。昨今、美少女プラモデルは一般的なものとなりましたが、ロボでもなく、美プラでもないこのキットは、独自の存在感を放っています。過度に性的なアピールがされていないのも美しい点ですね。機会があれば、別のメガロマリアシリーズも作ってみようと思います!