バンダイから発売されたまさかのボトムズシリーズの旗手、スコープドッグの作成しました。苦手なウェザリングが必須なモチーフということでなかなか手が進まなかったのですが、なんとか完成したので一応上げておきます。

まずキットの所感として、バンダイらしくとても作りやすい構成となっていました。間接周りも挟み込がなく、C字形のジョイントで後ハメとなっているので、塗装派にも優しいキットです。なんなら、昨今の30MSより簡単なのではないかというレベルです。
既存の他メーカーのスコープドッグと比較するとディティールに若干物足りなさを感じますが、ベーシックで妥当なデザインとも言えます。また、プロポーションは個人的にはかなり良い感じのまとまり方をしていると思うので、初めてのボトムズにはうってつけかだと思われます。


というわけで早速作っていきます。組みやすさを重視したキットで、塗装派にもパチ組派にも優しい設計です。工作面ではほぼやることはないのですが、案外平面が多いデザインなので、ヒケ処理や平面出しに手間をかければ、その分見栄えに反映されやすいと思います。

合わせ目が出る箇所は多くないです。太ももとアンクルアーマーの合わせ目は処理も簡単なので、サクッとやっておきます。写真の撮り忘れで申し訳ないのですが、アンクルアーアーマは足の甲の部分を挟み込む形になってはいるものの、先に接着した上で基部のピンをカットすれば、少し広げる感じで後ハメできます。

ただ、どうしてもライフルに関しては処理しておきたいところですね。グレーの部分のパーツが挟み込みなので、赤いラインの部分でカットし、後から差し込めるように加工しておきます。稼働する持ち手の部分も挟み込みですが、これは気にせず普通に組んでしまいます。


カットしただけだとテーパーがかかっていて差し込みができないので、適度にフレームの部分を削ります。


今回ディティールの追加はしませんが、抜きの関係でディティールが甘くなっている部分については手を加えます。個人的にはふくらはぎの部分の凹モールドが浅いのが気になったので、彫り直しています。また、ヘッドパーツのバイザーレールについても、1パーツ構成の都合上かディティールが浅いので、同様に彫り直しています。

工作についてはそんなところで、サクッと塗装に入ります。ウェザリング前提ということで色は明るめに塗り、シャドーの入り方なども含めてテストピースを作りました。濃いグリーンの部分は、ハイライトに向けて明るい黄緑に。薄いグリーンの部分は、若干青めのグリーンとしています。後から載せるウェザリングに「黄色ベースの茶色」が多いため、その補色関係にある青系をベースカラーに採用しました。ただ、このテストピースでは青すぎたので、実際には少し黄色に寄せています。

色味が決まれば一気に塗装します。今回は汚し前提ということで、表面を適度に荒らすためにサーフェイサーに塗料を混ぜ、濃いグリーンの下地塗料を作って塗布しています。その上に3色程度の階調でグラデーションを立ち上げていきます。

キズを消し忘れていた部分があったのですが、まぁいいってことで! 出来上がった後に見てみると、結構明るめですね。この時点で、ふくらはぎや頭部にある強めの凹モールドに関しては墨入れしてしまいます。

ベースカラーを塗り終えたら、いよいよウェザリングです。現実の重機などを参考に、サビは多めに入れようと思います。いつも控えめになってしまうので、今回はできるだけ強めを心がけていきます。まずはベースとして、全体にウェザリングカラーのシェイドブラウンでウォッシングしていきます。

次に、水が溜まりやすいと思われる凹モールドの箇所(ボルトの周囲など)に、ウェザリングカラーのラストオレンジを墨入れのような感じで塗布していきます。

ある程度錆びの起点をが決まったら、雨垂れ(ストレーキング)を入れてきます。今回はウェザリングカラーの沈澱している底の方(粘度が高い部分)を使用しました。ストレーキングを入れたい箇所に転々とシェイドブラウンを塗布し、溶剤を使って重力方向にボカしながら伸ばしていきます。この際、ラストオレンジ少し含ませた筆で伸ばすと、少しリアルな感じに仕上がるようでした。失敗しても溶剤でやり直しが効きますし、それはそれでいい感じに汚れっぽくなっていくので、案外気軽です。

一通りストレーキングが終わったら、サビの周囲や汚れそうな箇所を想像しながらスポンジでスタンピングをしていきます。基本はウェザリングカラーのシェイドブラウンを使用しましたが、今回はいろいろ実験したかったこともあり、ライフルと間接部分などは、ガイアノーツのエナメルカラー「赤サビ」と「煤(すす)」も併用しました。どちらの場合も、スポンジに塗料がつきすぎるとベチャッとなってうまくいかないので、しっかりティッシュなどで拭き取ってから、ドライブラシくらいの感覚でやるといい感じになりました。

ガイアノーツのエナメルカラー「赤サビ」と「煤(すす)」は、塗料の中にピグメントが入っており、塗布した部分に微かな凹凸が出るのが特徴です。それぞれ単体だと色が結構キツいので、混ぜながら適度な焦茶色にし、錆びやすいだろう角を中心にスタンピングしてききます。ライフルと間接以外にも、サビが激しいだろう部分には、このエナメルカラーを使用してスタンピングを行います。

ある程度ウェザリングができたので、一旦組みます。思ったよりいい感じなので、あまり手を加えるところはなさそうですが、組んでみて気づく箇所も多いので、書き込み不足や不自然な部分は組んでから調整していきます。全体的に少しツヤっぽい部分が気になったので、仕上げにタミヤのウェザリングマスターで、粉っぽさを載せました。写真ではほとんどわからないですが、少し色が落ち着きます。

本体が完成したので、あとはカメラ部分です。このキットはプラ板シールが付属しており、それだけでもカメラレンズっぽさは出るのですが、やはりちょっと物足りないということで、H-EYESを使用することにします。3.5mmと2.2mmのものがドンピシャでハマりますので、とてもお手軽です。

全体を汚している都合、あまりレンズだけが鮮やかでもバランスが悪いかなと思い、グリーンの大きなレンズの方だけは、裏側(平らな面)に黒い円を塗装して、ちょっと奥行きが出るようにしてみました。円形のマスキングシールの外側を貼って黒を塗装し、その上でシルバーを裏側全体に塗布するだけです。
大きいレンズの方はたまたまクリアバージョンですが、グリーンのものを使ってもいいと思います。いずれにしてもクリアで塗装します。

頭部背面のセンサーレンズは、メタリックテープを小さくカットして貼り付けました。これもクリアグリーンで塗装しています。

というわけで完成です。もうちょっと汚しても良かったのですが、まだまだ不慣れといこともあり、ひとまずこれで切り上げることにします。個人的にウェザリングは苦手で、かなり長期間寝かしていたのですが、なんとか形になってよかったです。








今回はたまたま手元にあったHGを作成しましたが、他のメーカーのボトムズ機体もチャレンジしてみたいですね。1/144とかだと、ここまで派手に汚しを入れると不自然になるので、戦車モデルやボトムズならではのウェザリングができてとても楽しめました。
